”牛乳” は 「主に体をつくるもとになる食品」(3つの食品群)
牛乳・乳製品=”カルシウム”というくらい誰でもよく知っている食品です
栄養的な価値が高いというイメージどおり、3つの食品群では「主に体をつくるもとになる食品」に入っています
これはタンパク質を多く含む食品でしたね
さらに3つの食品群を2つずつ栄養素別に分類した6つの基礎食品では「第2群 無機質(ミネラル)・カルシウム」のグループに入っています

このように牛乳の栄養素にはタンパク質、無機質・カルシウムを多く含む優秀な食品です
食事のときに一緒に摂ってもいいし、おやつの時間に摂ってもOK!
1日に200ml(コップ1杯くらい)摂るとgood!(成人)

君の体重の4パーセントがミネラルなんだよ

たった4%ですが、炭水化物・タンパク質・脂質の持っている力を十分に発揮させる”プロの助っ人”のような働きをします 必要であり大事な微量栄養素です
カルシウムと骨・歯はとても深い関係があります
あなたの骨・歯などに99パーセント(リン酸カルシウム)、血液・筋肉・神経などに1パーセントのカルシウムが存在しています
カルシウムは骨にストックされる
骨も細胞たちと同じで(細胞たちより うんとゆっくりペースで)入れ替わりをしています
- 牛乳に含まれるカルシウムは小腸で吸収される
- 血液中に入っていく
- 必要な量を血液中に残して・・
- あとは骨にストックされます
ここで骨を形成されるのに使われます
血液中のカルシウム濃度はいつも一定にしておかなければなりません
この一定量が減ってきて(足りなくなったら)>骨からカルシウムが溶けだして補充します

骨って体を支えたり守っているだけじゃなかったんだ忍!

骨はカルシウムの貯槽施設ですね ストックホルムならぬ骨ストックカルシウム

変なダジャレやめて!
骨粗しょう症予防には5つの仁義!プラスone!
骨量が減り続けてストックがなくなってしまうと、骨の密度が低くなってしまいます
スポンジのように骨の中がスカスカになって、ちょっとのことでも骨折しやすくなったり、ヒビが入ったりする状態、これが「骨粗しょう症」です
高齢の方は足の骨折で寝て過ごす時間が長くなったりすると、骨や筋肉がさらに弱って寝たきりなったり、痴呆にもつながる可能性などあります
若い人も高齢の方も 日頃から骨粗しょう症予防を兼ねて5つの仁義を心かげましょう
牛乳に含まれるカルシムは吸収率ナンバーワン!

牛乳はそのまますぐ飲んで栄養チャージできるとても手軽な栄養補給源です
小中学生・高校生の頃、ガブガブ飲んでいた・・・そんな方も多いでしょう とても身近な食品ですね
そのまま利用するだけでなく、料理やお菓子づくりに、また、ココアやコーヒー、紅茶などにも使ったり、牛乳は幅広く活躍しています
牛乳に多く含まれるカルシウムですが、実は他にもいろんな食品に多く含まれています
カルシウムを体内に取り込もうとするとき、ポイントとなる数字があります
それは”吸収率”です
何を食べても口から入れたら同じではないんですね この機会に”カルシウムの吸収率”も豆知識のひとつにインプット!
食品のグループ | カルシウムの吸収率 |
大豆・大豆製品 | 約18% |
野菜類 | 約18% |
小魚・海藻類 | 約30% |
乳・乳製品 | 約40〜50% |
ご覧のとおり牛乳は他の食品に比べるとカルシウムの吸収率”第1位”です
栄養価も高くて、吸収率も良いということですから(お腹が痛くなったりしない人以外は)ぜひ利用したい食品です
どのくらいカルシウムを摂ったらいいの?
1日にカルシウムをどのくらい摂ったらいいのかを知るには 日本人の食事摂取基準(厚生労働省)を参考にします
この日本人の食事摂取基準にはカロリーやタンパク質など各栄養素(塩分なども)について書かれています
では、その中から今回カルシウムについてチェックしてみましょう
表の中の項目で、推奨量を見ましょう!

ぐんぐん成長する年齢ではカルシウムの必要量が多くなっていますね
子どもの時期にはじゅうぶんな栄養を摂る必要があります
また、”高齢だからさほど食べなくてもいい”というわけではなく 生きて活動する=からだの中の細胞たちは日々入れ替わり続けていますから 必要な量はからだに入れてあげることが大切なのだとわかりますね
胃腸が弱くて1回に多くを食べられないようであれば、選りすぐりの食品を組み合わせて やわらかくなる状態にまで調理したり 食事回数を増やすなどして 体に取り込んであげましょう(風邪で熱が出て寝込んでしまった・・・そんなパワーが落ちたときにもこの食べ方が役立ちます)
5年ごとに改訂される”日本人の食事摂取基準”ですが、今年2020年版では高齢化社会に向けてこれまでは70歳以上で終わっていたものが、75歳以上となっています(どうやって必要な量を決めているのかを深く知りたい方はこちらへ<「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書pdf>)
多くのデータや論文、関係する大学や医療機関の方々などから方向性を決めているのがわかります
日本国民の健康のために決められるひとコマを、ぜひ、関係者以外のみなさんにも見ていただきたいです
- 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書pdfは、膨大な量です(パソコン閲覧オススメ)目次は8ページにあります
- エネルギー、タンパク質など各栄養素をチェックしたいときは51ページから
- 妊婦・授乳中の方は378ページから 乳児・小児のみなさんは389ページから 高齢者の方は411ページから
- 高血圧の方は431ページから 脂質異常症の方は445ページから 糖尿病の方は461ページから 慢性腎臓病(CDK)の方は476ページから

へえー 生活習慣病の予防とかも考えられているんだね

今現在、肥満(BMI=25以上)である、また、血糖値、血圧、中性脂肪、LDLコレステロールが高い・HDLコレステロールが低い・・などの方は読んでいくと、自分のできそうな予防方法に気づくと思いますよ!無料でゲットできたら超ラッキー♬
そこらの本よりずっとためになる情報が詰め込んであります☆

とにかく日本人の食事摂取基準2020年版 生活習慣病予防のところが見たい!ってときは431ページから
パソコンでご覧ください忍!
牛乳は、すぐ飲んで栄養チャージ完了!

牛乳は手軽さが魅力です ゴクンと飲んで栄養が摂れるというのはとてもうれしいですね
牛乳200mlあたりの主な栄養素は下記のようになっています(数値はイメージしやすいよう<四捨五入>簡略化しています)
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | カルシウム | カリウム | マグネシウム | リン | ビタミンB1 | ビタミンB2 | 乳糖 |
140kcal | 7g | 8g | 10g | 220mg | 310mg | 20mg | 190mg | 0.08mg | 0.3mg | 9g |
とても優秀ですが、鉄分がないのが残念です

鉄が「ゼロ」ミリグラム!
さみしい忍・・
つまり、栄養価が高いと言っても、1品で完全な食品などないわけです
なので 食事の時などに組み合わせて食べることが大事なポイントになってくるんですよ
牛乳コップ1杯(200ml)飲むだけで1日に必要なカルシウム量の1/3取れる

ぼく25歳だから1日に800mgのカルシウムが必要だよね

えっ? 25歳だったんですか・・?

年齢はいろいろ変わることになってんねん・気にせんといて!
で、1日800mgのカルシウム摂るんやったら 牛乳200mlにカルシウムは220mg含まれているから、毎日牛乳コップ4杯ずつ飲んだら楽勝やん♪

だめでーす! 1~2本にしましょう
でないとカロリーも動物性脂肪も増えるし、1日の中で全体のバランスも 脂質のバランスもくずれますよ!
(ただし、現在、毎日4杯ずつ飲んでいて、肥満でない(BMI=25未満)、血液などの検査データ正常、活動量の多い方は除きます)
牛乳だけで摂ろうとせず、ごはんプラスチリメンジャコ、納豆プラスひねりゴマ(吸収しやすくするため指先でゴマをつぶしながらふりかける)、小松菜・厚揚げ・ワカメ・えのき茸の味噌汁、ひじき煮、ワカザギの天ぷらなど、「組み合わせて食べる」ことを心がけましょう
牛乳貧血
牛乳をたくさん摂りすぎたことでカルシウムが大量に体に入ってくる→そのカルシウムによって鉄分や亜鉛の吸収が邪魔される→鉄分が足りなくなって貧血になる<鉄欠乏性貧血>
この牛乳貧血は幼児期によくあるそうです
牛乳のいいイメージで、飲ませているうちに摂り過ぎになってしまっていたり、本人が好きで飲んでしまうこともあるでしょう 牛乳を飲ませるのは1歳を過ぎてからがいいようです
要注意!「◯◯が体にいい」でも取り過ぎれば「◯◯が体に悪い」になることも・・
体の中ではいろんな要素でバランスをとっていますから、「◯◯が体にいい!」という情報だけでくれぐれも突っ走らないでくださいね
どんないい食品であっても大量に飲んだり食べたりすることで起こる危険性を決して忘れないようにしましょう

過ぎたるは及ばざるが如し・・でござる忍!

ホンマやね
今現在の体調や体重(BMI)をチェックしながら、検診などで異常がなければ特別何かを大量に食べなければならないことはない というくらいのスタンスでいきましょう!

牛乳の栄養を探検/まとめ
- ”牛乳” は 主に体をつくるもとになる食品(3つの食品群)
- 牛乳はタンパク質・無機質・カルシウムを多く含んでいる栄養価の高い食品
- 骨にストックされるカルシウム
- 飲んだ牛乳に含まれるカルシウムは必要な量を血液中において、残りは骨にストック(貯金)する
- 血液中のカルシウム濃度が下がると、骨からカルシウムが溶け出て、一定量を保つために補う
- 骨粗しょう症予防には5つの仁義!プラスone!
- 骨の密度が低くなり、骨折しやすくなったりする状態を骨粗しょう症という
- 予防には
- 1:1日650mg~800mg(年齢で変わります)のカルシウムを摂ろう
- 2:重力のかかる運動をしよう(ウオーキングや筋トレなど)
- 3:日光浴しよう
- 4:練り製品・インスタント食品・スナック菓子・炭酸飲料などは、なるべく口に入れないようにしよう
- 5:アルコールは控えめに!
- プラスone:最大骨量(ピーク・ボーン・マス)を上げておこう(骨の密度が人生の中で最も高くなるのは20-30代、その後減っていく 成長期にはじゅうぶんにカルシウムをとり入れてあげよう)
- 牛乳はカルシムの吸収率ナンバーワン!
- カルシウムはいろんな食品に含まれているが、最も吸収率の高いのは牛乳・乳製品。
- 1日に必要なカルシウムの量は日本人の食事摂取基準(厚生労働省)を参考にする
- 牛乳はすぐ飲んで栄養チャージ完了!
- 牛乳はコップ1杯飲むだけで、1日の必要なカルシウムを1/3摂れる優秀な食品(鉄分は含まれていない)
- 牛乳だけでカルシウムを摂るのではなく、他の食品など(乳製品などチーズヨーグルト 大豆製品など豆腐・納豆 魚介類などしらす干し・煮干し やさい海藻類など小松菜・ワカメ)と組み合わせよう!
- カルシウムだけをたくさん摂っても意味がありません
- 「1ご2おかず3やさい」をベースに組み合わせてみましょう